Date:2006/08/12 10:28
今日から盆休み。
ところで、数ある宗教行事の中でなぜお盆が休みとなるのか。
その前に、まず「お盆」について。
お盆とは、日本で行なわれる祖先の霊を祀る一連の行事を指す。仏教用語である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が略され、「盆」といわれるなった。
ただし、「お盆」の行事は仏教の教義で説明できない部分も多い。
本来は、安居(僧侶たちが、一定期間、一カ所に集まって集団で行う修行)の終った日に人々が衆僧に飲食などの供養をした行事であった。それが祖先の霊を供養し、さらに餓鬼に施す行法(施餓鬼)となった。さらに仏教が中国に伝播する間に儒教の『孝』の倫理の影響を受け、目連尊者の亡母の救いのための衆僧供養という伝説が付加されたとされる。
目連尊者の亡母の伝説とは、
安居の最中、目連尊者が亡くなった母親の姿を神通力で探すと、餓鬼道に堕ちているのを見つけた。喉を枯らし飢えていたので、水や食べ物を差し出したが、ことごとく口に入る直前に炎となって、母親の口には入らなかった。
哀れに思って、釈尊に実情を話して方法を問うと、「安居の最後の日にすべての比丘(僧侶)に食べ物を施せば、母親にもその施しの一端が口に入るだろう」と答えた。その通りに実行して、比丘のすべてに布施を行い、比丘たちは飲んだり食べたり踊ったり大喜びをした。すると、その喜びが餓鬼道に堕ちている者たちにも伝わり、母親の口にも入った。
日本では推古天皇14年(606年)に始まった。元々は宮中行事あったが、8世紀頃には、夏に祖先供養を行うという風習が確立し、江戸時代に入ると民間の行事として盛んになった。
で、本題。
なぜお盆は長期休暇となるのか。
それは、政府の意向と電気事情による。
夏の暑いこの時期、クーラー等の使用により家庭における電気の使用量が増大する。
さらに製造業の工場で大量の電気+クーラーを使用すると、電気量が足りなくなる可能性が大きかった。
このため、お盆の時期は工場を強制的に休ませる意味で休暇とさせたのである。
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